誰にでもいつか必ず訪れる「人生の最期」について、じっくり考えさせられる映画。
「エンディングノート」とは、自分の最期のセレモニーを開くにあたって、
式の段取りや要望、家族への想いなどを綴ったノートのこと。
がん宣告を受けたサラリーマンとその家族を娘の目から半年間撮り続けた
ドキュメンタリーであり、家族の記録であり、一つの作品。
とても重いテーマだけれど、あえてきちんとナレーションや音楽を入れ、
映画として編集している。でも、目の前にある映像は紛れもない事実。
監督・カメラマンに徹し撮り続けている砂田麻美さんが時折見せる娘としての動揺や、
カメラにではなくその先の娘に向けて見せる父としての表情など、家族でなければ
撮れない映像に心が揺れた。

ちらほら上映期間終了の映画館が出てきてますが、ただの暗い悲しい映画ではなく、
どの家庭にでも、どの人間にでも訪れる当たり前のテーマであるということ、
そしてそれも人生の重要なプランニングの一つであり、
「自分ならどうするか」というのを正面から向き合う機会として、
見ることをお勧めします。


エンディングノート